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めろん|保育士ママの子育ての話

保育士経験10年以上・5歳6歳娘のママ

「やりなさい」で動かない子が、「どっちにする?」で動く理由
#声かけ#自己決定#イヤイヤ期#保育士

「やりなさい」で動かない子が、「どっちにする?」で動く理由

2026-08-04

はじめに

「お着替えしなさい」「……」

「歯みがきするよ」「やだ」

「お風呂入るよ!」「あとで!」

「やりなさい」と言えば言うほど、動かない。声のボリュームを上げれば、その分だけ強く「やだ!」が返ってくる。

今日は、そんな膠着状態がふっと緩む、**「選ばせる声かけ」**の話です。


人は「自分で決めたこと」しか、進んでやらない

心理学に、自己決定理論という有名な考え方があります。

人のやる気に一番効くのは、ごほうびでも罰でもなく、「自分で選んでいる」という感覚だ、というものです。

これは大人も同じですよね。人に「やれ」と言われた仕事は腰が重いのに、自分で決めたことなら夜中でもやれてしまう。

子どもの「やだ!」の多くは、内容が嫌なのではありません。

「決められること」が嫌なんです。

だから内容はそのままで、「決める部分」だけ子どもに渡すと、驚くほどすんなり動くことがあります。


やることは変えない。選ばせるのは「やり方」

コツはこれだけです。

「やるかやらないか」は選ばせない。「どうやるか」を選ばせる。

  • 「お着替えしなさい」→「シャツからはく?ズボンから?
  • 「歯みがきするよ」→「ママが先に磨く?自分で先にやる?
  • 「お風呂入るよ」→「アヒルさんと入る?恐竜と入る?
  • 「帰るよ」→「ジャンプで帰る?競走で帰る?

どちらを選んでも、着替えるし、歯を磨くし、お風呂に入るし、帰ります。

でも子どもの中では「自分で決めた」ことになる。この感覚が、やらされる悔しさを打ち消してくれるんです。


選択肢は「2つ」がちょうどいい

ポイントは、選択肢を2つに絞ることです。

「何がいい?」と自由に聞くと、小さい子は選べずに固まるか、「アイス!」のような斜め上の答えが返ってきます。

2つなら、比べて選ぶだけ。3歳前後の子でもちゃんと決められます。

そして、どちらを選んでも親が困らない2つにしておくこと。「片づける?片づけない?」はダメな例です(片づけない、と即答されます)。


「どっちもやだ!」と返された時は

2択を出したのに、第3の答えが返ってくる。あるあるです。

この時のポイントは、選択肢ゲームから降りないこと。「じゃあもういい!」と親が「やりなさい」に戻ると、子どもは「ごねれば選ばなくて済む」と学んでしまいます。

おすすめの返しは2つ。

「じゃあ、ママが決めていい?」——これを聞くと、「やだ、自分で決める!」と選び始める子はかなり多いです。決定権を取り上げられそうになると、急に決めたくなるのが人間です。

「決まるまで待ってるね」——急ぎでない場面なら、静かに待つのも有効です。選ばない自由はあるけど、次に進むには選ぶしかない、という構図だけ淡々と維持します。

それでも全部拒否の時は、疲れや眠気で「選ぶ力」自体が残っていないサイン。その日は選ばせるのをやめて、「今日はママが決めるね、抱っこで行こう」で切り上げて大丈夫です。


「自分で決めた」の積み重ねが、先で効いてくる

この声かけ、実は目の前の膠着を解くだけの技ではありません。

「自分で選んだ→やれた」という小さな経験の積み重ねは、「自分はちゃんと決められる」という感覚を育てます。

服の色を選ぶ、お風呂の順番を選ぶ。そんな小さな決定の練習が、将来、自分の頭で考えて選べる力の土台になっていきます。

親が全部決めてあげるほうが早い場面でも、あえて2択を渡す。ちょっとした投資だと思っています。


おわりに

「やりなさい」で動かないのは、反抗ではなく「決められたくない」だけかもしれません。

やることは変えず、決める部分だけ渡す。「どっちにする?」

明日の朝の着替えから、試してみてください。

今日も、おつかれさまでした。


めろん|保育士資格・保育士経験10年以上。5歳・6歳の娘を育てるママ。保育士の視点と母の視点から、子育てが少しラクになる話を書いています。

X(Twitter)→ @happycherish809

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