
「すごいね!」の後に、もう一言。褒め方がガラッと変わる魔法の続け方
2026-08-01
はじめに
「ママ、見て!」
ブロックのお城、初めて描けた顔らしき絵、上手に畳めた洗濯物。
「すごいね!」
……そして、会話が終わる。
私もつい言ってしまいます。「すごいね」は便利なんです。短いし、子どもは笑顔になるし、間違ってもいない。
でも実は、「すごいね」だけで終わる褒め方には、ちょっともったいない落とし穴があります。
声かけの話は、今日から何回かに分けて書いていきます。1本目は、「すごいね」を卒業しなくていい、そのまま使える褒め方のアップデートの話です。
「すごいね」だけだと、何が起きる?
「すごいね」「上手!」は、結果への評価です。
これだけを聞き続けた子は、少しずつ「結果がよければ褒めてもらえる」と学習していきます。
すると、失敗しそうなことには手を出さなくなる。うまくできないと「見ないで!」と隠すようになる。
有名な心理学の実験があります。子どもたちを2つのグループに分けて、片方には「頭がいいね」と能力を褒め、もう片方には「よく頑張ったね」と努力を褒めました。
すると次の課題で、能力を褒められたグループは簡単な問題を選び、努力を褒められたグループは難しい問題に挑戦したのです。
「すごい」と言われ続けると、「すごくない自分」を見せられなくなる。ちょっと切ないですよね。
卒業しなくていい。「もう一言」足すだけ
じゃあ「すごいね」を禁止すればいいかというと、そうじゃありません。
とっさに出る「すごいね!」は、そのままでいい。
大事なのは、その後にもう一言、「過程」か「具体」を足すことです。
- 「すごいね!何回も積み直してたの、見てたよ」
- 「すごいね!この色の組み合わせ、自分で考えたの?」
- 「すごいね!昨日より高く積めたね」
足しているのは、結果ではなく「あなたの工夫・粘り・成長を見ていたよ」という部分。
子どもに残るメッセージが「できたからえらい」から「取り組んだことに価値がある」に変わります。
「見てたよ」は最強の褒め言葉
実は、子どもがいちばん欲しいのは、評価ではありません。
ちゃんと見てもらえていた、という事実です。
だから、うまく褒め言葉が思いつかない日は、見たままを言うだけでも十分です。
「積んでは崩れて、また積んでたね」
「最後まで自分でやったね」
これは実況みたいですが、子どもには「ずっと見ててくれたんだ」と伝わります。評価の言葉より、この「見てたよ」のほうがずっと深く届くことも多いんです。
よくある疑問に答えます
Q. 結果を喜んじゃいけないの?
いけなくないです!できた瞬間に一緒に「やったー!」と喜ぶのは、理屈抜きで大事な時間です。
気をつけたいのは「結果が出た時しか反応しない」こと。喜ぶ時は思いきり喜んで、うまくいかなかった日にも「ここまでやったね」と声をかける。両方あることが大切です。
Q. 褒めるところが見つからない日は?
正直、ありますよね。ぐちゃぐちゃの絵を持ってこられて、何と言えばいいのか分からない日。
そういう時は、無理に褒めなくて大丈夫です。「この青、いっぱい塗ったね」「これは何を描いたの?」と、見えたことを言う・聞くだけで十分。子どもが欲しいのは称賛より、関心なんです。
Q. もう小学生だけど、間に合う?
間に合います。むしろ大きくなるほど、子どもは「すごいね」の中身が空っぽかどうかを見抜くようになります。「ここの計算、工夫したでしょ」と過程に気づいてもらえる経験は、何歳からでも効きます。
おわりに
「すごいね」をやめる必要はありません。
「すごいね」+「見てたよ」。この組み合わせが、今日からできるいちばん簡単な褒め方のアップデートです。
明日、お子さんが「見て!」と持ってきたら、ぜひ一言だけ足してみてください。
今日も、おつかれさまでした。
めろん|保育士資格・保育士経験10年以上。5歳・6歳の娘を育てるママ。保育士の視点と母の視点から、子育てが少しラクになる話を書いています。
X(Twitter)→ @happycherish809